韓国人との国際結婚で日本に住むことに。
名字はどうしたらいいのか。
最初はあまり深く考えず、韓国人の夫と日本での結婚生活がスタートしたのですが、私の場合、最初の5年は別姓、その後同姓に変えて5年経つのでその経過をまとめてみました。
日韓それぞれの「姓」の考え方
日本人にとって名字は家の名前(グループ名みたいなもの)なのに対して、韓国では名字は「血筋」を表すものらしい。子供は父親の姓になります。考え方というか世界観の違い?
日本では名字は家を表すもの。
そのため戸籍に入っている人は筆頭者と必ず同じ名字になります。
サザエさんとタラちゃんはマスオさんの籍に入っていて、磯野家とは同居してるだけなんですね。
同じ戸籍=同じ名字
その考え方があるため、日本の夫婦別姓の話もなかなか進まないようですね。
一方韓国は、姓を「血筋」と考えるので、15年くらい前までは同姓同士の結婚は許されていなかったらしい。(名字が同じ=血筋が同じ)
そのため今でも夫婦同姓に良い顔をしない韓国人もいるらしいので、今は日本に住んでても将来韓国に住むなら、名前は別姓にしたほうがいいかも。
籍はどうなるのか
韓国人との国際結婚の場合、お互いの戸籍はそのままなので入籍とは言いません。
ただ、お互いの国に結婚したことを届けないといけないので、役所と韓国領事館の両方に届ける必要あり。
夫は外国人登録証明書と住民票を持ち、年金や税金も払います。選挙権はなし。
子供はどうなるのか
日韓夫婦の間に生まれた子は、どちらかを選ぶか、ひとまず日韓両国の二重国籍者となることができます。ただ、日韓両国の法律では単一国籍を原則としているため、満22歳までにどちらか一方の国籍を選択する必要があるそうです。
韓国では兵役義務があるため、男子の場合は満18歳までに国籍の選択をする場合が多いようです。
私の場合子供は夫の子ではないので、籍はそのまま私の日本国籍です。
ただ親権は持てるので、それも結婚と同様役所と領事館に届けました。
息子は私の戸籍に入っているので、私が名前を変えると、自動的に息子の名前も変わってしまうのです。
役所での婚姻届提出の際、「今日から6ヶ月間考える時間があるので、ゆっくり考えてくださいね」と言われたけど、当時息子はまだ小学生だったので、名前が変わるのはかわいそうかなと。
夫婦別姓の5年間
子供のことがあったのと、私たちの場合、お互いの言葉がわからないまま、つまりちゃんと話ができないまま結婚したので、うまくいくか不安だったから、離婚してもそんなにわからないよう別姓がいいと思ったのは、ずるいけど正直なところ。
戸籍が同じ=同姓。逆を言えば戸籍が別=別姓というところから、国際結婚夫婦は別姓が基本。
日常生活に問題はありません。
会社や銀行、カード、その他登録先の名前変更しなくて良いので楽。
ただやはり日本では夫婦同姓が当たり前なので、少し不便に感じることも。
郵便局に荷物取りに行ってきてって言っても、身分証見せて家族だとわかればすぐに受け取れるのに、名字違うから家族と証明できません。保険証も別々なので。
同じようなことが病院なんかでもあったし、息子の学校提出の書類なども「国際結婚なんで」と説明が必要でした。
「事実婚ですか?」って言われたことも何度もあります。
その度にちょっと腹立って、そのうちに、日本に住むなら夫婦は同姓であるべき、と思い始めました。
夫婦同姓の5年間
悩むのは息子のこと。
学校に問い合わせると、これまでの名前を通称として使えるらしく、何も変わりませんよ、とのこと。
戸籍のこと、これからのこと、たくさん話して、家族で同じ名前になることに決めました。
私はやっぱり古い日本人の感覚なのか。
ちょっと嬉しかったです。
「夫の名字になる願望」が強かったのかもしれません。
もう内縁とか事実婚とか言われなくなりました。
ただ、韓国名です。
「ぺ」とか、呼びにくい名前じゃないので、わりと気に入ってたりしますが、名前を言うと「日本に来て何年?」と聞かれたりします。
韓国人か中国人に間違われることがあります。
私はいいけど息子は大丈夫かな?って心配になりましたが、高校も大学も、通称の名で行ってるので問題ないようです。
別姓・同姓それぞれの申請の仕方
別姓においては、何もしなくて大丈夫です。
同姓にするなら結婚してから6ヶ月以内に役所に行きましょう。
それを過ぎると家庭裁判所に行かなくてはいけません。
戸籍謄本などの書類と手数料がいくらかかかります。(提出物や手数料は状況や地域によって違うらしいので家裁に問い合わせてください)
家庭裁判所からの返事は1ヶ月弱くらいで書類で届きます。
それを持って役所に行きます。
ダブルネームにする
日本でもたまに見かける、2人の姓を両方入れるダブルネームは、役所の方ではできないらしいので、やはり家庭裁判所に届けることになります。
英語名なら国際結婚と一目でわかります。
「スミス山田花子」もしくは「山田スミス花子」
日本語表記はカタカナなんですって。
それでもちょっとかっこいい。(外国人名、愛するウィル・スミスしか思い浮かばず)
韓国や中国の場合、漢字なのでややこしいかなと。
先程の「ぺ」なら「裵」と書くらしいから、山田花子と組み合わせたら、
「裵山田花子」もしくは「山田裵花子」
絶対読んでもらえない。。
なんのこっちゃになるのでお気をつけくださいませ。
通称名を登録する
外国人配偶者の方のほうで不便に感じる場合は、息子のように通称名を登録できます。
息子の場合は学校で使いたいだけなので学校に申請していますが、役所に届けると住民票に通称名が記載されるので、役所が公認しているニックネームといえます。
ちなみに
息子のようなパターンの場合は二十歳を過ぎたら家庭裁判所に行って、名前を変える(元に戻す)手続きができます。
戸籍筆頭者と同じ名前でなくてはならない、でも二十歳になったら戸籍を抜くことができるので、親とは別の戸籍を作り、名前も戻すという方法です。
私としては寂しいですが、本人の意思に任せます。
まとめ
日本に住む日韓夫婦の名字は、日本はまだまだ夫婦同姓で当たり前なので、別姓だと不便に感じる時があるかもしれません。
違和感があるなら、韓国人配偶者の方が日本人配偶者の名前で通称を登録するのが良いと思います。
違和感がなければ別姓で。
私のように韓国の名字になる日本人は少ないかもしれませんが、その場合は今の自分の気持ちだけでなく、子供のことをよく考えたいですね。

