韓国人の夫と私。時々息子と猫。

日本在住。
日本生まれ、日本育ち。

「男たちの挽歌」シリーズを観てチョウ・ユンファを好きになり、香港へは何度も旅行しました。
映画に出てくる場所を巡ったり、ポスターや小物などのグッズを手に入れて帰ってくるかんじです。
今でも一番好きな俳優はチョウ・ユンファかもしれません。

ちなみに韓国は興味なく、大ブームだった「冬のソナタ」も観ていません。
ビッグバンや東方神起も知りませんでした。
韓国語より広東語の方が馴染みがあったのです。

長く付き合った人と結婚しましたが、すぐに破綻。
1人で子供を育てることになりました。

◆シングルマザー時代

息子に不憫な思いはさせたくないという思いと、元々20歳からアルバイトでやってた水商売の経験を活かしながら、昼間は会社員、夜は水商売の仕事をし、息子には少し寂しい思いをさせてはいましたが、親子2人、楽しく暮らしておりました。
恋人もいましたがやはり子供が一番。子供といる時間が一番の幸せ。
誰とも結婚に至るまでにはならなかったです。

クラブ、ラウンジ、スナックなどの経験を経て、会社員を辞めやっと自分のスナックを出すも、3年で断念。
それでも好きだった水商売を諦められず、反省点を踏まえもう一度自分の店を出すチャンスを虎視眈々と狙っておりました。
そんな中、息子の通う小学校でできた韓国人のパパ友のお店を手伝って欲しいと言われ、働いてたラウンジとの掛け持ちで、そのパパ友のミュージックバーを手伝うことに。

日本人はもちろん、韓国人も集まるバーではありましたが、韓国に全く興味のなかった私は、韓国や韓国語を勉強しようとせず、基本的な言葉を少し聞き取れるくらいのレベルでした。それも仕方なく。
「メッチュチュセヨー(ビールちょうだーい)」に対し、「はいよー」と返すかんじ。
ここは日本なんだから、日本語で話してね、ぐらいの態度。ひどいです。
が、実際日本に住む韓国人は、日本語を話してくれます。
またミュージックバーだったので、音楽で繋がれたところもありました。

◆韓国人の夫との出会い

韓国人のパパ友のお店を手伝って1年ほど経った頃、いつものように開店前のお店に行くと、1人の男性がニコニコと立っていました。

私:「いらっしゃいませ、、?」

男性:ニコニコ

私:韓国人?お客さんじゃなさそう?
  「えーと、日本語わかりますか?」

男性:「??」ニコニコ

私:「えーと、確か、、ぬ、ヌグセヨ?(誰ですか?)、、だったっけ?」

男性:「&○%$■☆♭*」「%△#?%◎&@□!」ニコニコ

私:ダメだ全くわからない。聞き取れさえもしない。

Google翻訳アプリを使って、ようやく何とか理解。
「店主の弟です。」「韓国から遊びに来ました!」
と言っていたらしい。

私:「あー、そうなんですねー」
   ちっ!店主(パパ友)も言っとけよ。

私と店主のパパ友は子供の小学校繋がりなので、校区が同じ=家が近所、それも徒歩3分の距離だったので、お店が終わった後はよく一緒に帰っていました。
その頃パパ友もシングルファザーで、1人で娘を育てていましたので、私が息子と出かける時はその娘を一緒に遊びに連れて行ったりもしてましたが、なぜかそのパパ友とは恋仲にはなりませんでした。

ただこの人が、重要人物であることは確かです。

パパ友:「えー、お店閉めちゃったの?だったら僕の店手伝ってよ」

この言葉がなかったら、今の私はありませんから。良くも悪くも。


たまたま家が近かったのと、私と弟は同い年だったこと、兄貴のお店で働いてる人ということで信用したのか、何かと連絡をしてくる弟。
言葉がわからないので、LINEの「韓国語翻訳」というのをグループに入れると、お互いの言葉を通訳してくれる優れものを使い、何となく会話が成立してるようなかんじ。

「スーパーに来たけど、小麦粉はどれ?」
「姪(パパ友の娘)が風邪をひいたみたいだけど、薬はどれを選んだらいい?」
「豆腐の粕?はどこに売ってる?」

豆腐の粕って何?おからのこと?←知り合いの豆腐屋さんに頼んで分けてもらった。
ってか娘の薬ぐらい父親が買えよ!←風邪薬買いに行って届けた。

兄貴は何をしてる?韓国から遊びに来た弟ほっといて何をしてる?

なぜかお店のスタッフとして弟も手伝いに入って3人でお店回してる。
そして3人で一緒に帰る。

なに?私は何に巻き込まれてる?

2週間ほど経って、やっと嵐が過ぎ去ることに。
無事に平穏な日常を取り戻したのですが。
弟が韓国に帰ってからも、「韓国語翻訳」を挟んだLINEのやりとりは続き、心なしか、何だか甘い言葉が出てくるように。
でも、この翻訳は直訳で、よく意味がわからないものもあったので、深く追求せず、あまり気にしていませんでした。
韓国人チャラいというイメージもあったので、誰にでも言う言葉かな。ぐらい。
私が言ってることも、どうせちゃんとは伝わっていないだろうし。
あんまり本気に受け取ったらバカを見るわ、と。

それから何ヶ月か経ってまた日本に遊びに来て、兄貴のところに少しいて、兄貴が気をきかせたのか2人で先に帰ってとか、ご飯行っといでよとか言うように。
相変わらずアプリでしか話せない2人は、なんだかよくわからないなってかんじでして。
好意を持ってくれてるっぽいけど、決定的なことを、言ってるのか言ってないのか。
そうしてまた韓国に帰って。

しばらくはそんな状態が続きました。

ところが、
日本に遊びに来ると言っていた時に、来なかったことがありまして。

やっぱり約束守らないじゃんと思いつつ、かなりイラッとした自分がおりました。

相変わらず兄貴のお店を手伝ってる私は、

私:「来るって言って来ないじゃん」

兄貴:「んー、なんか仕事かなぁ?忙しいんじゃない?」

もっとイラッ。

あんまりしつこくLINEで聞くのも好きじゃないし、連絡したとしても何言ってるかよくわからないしでほっといたら、なんとそれから1ヶ月も経ってからまた突然現れたその男は、

弟:「僕が日本に住むので、結婚してください」

とのこと。

私:「なんですとっ!?」

実は、日本に来るために韓国で色々と片付けていたとのこと。
勝算あったよね?
なんで?
私、1度でも好きとかそういう類のこと言いましたか??
絶対いける、私がOKするって思ってますよね??

プロポーズされて、こんなイラッとするなんて思ってませんでした。
プロポーズってもっと、感動して泣くとか、そういうもんじゃないの??

◆韓国人の夫との結婚

「一生懸命伝え続けてたのに、全然わかってくれないし」

と、しゅんってなってるその人を見て、じーっと見て。

なんか、この人といると、忙しいなぁ。
いっつもなんか大変なんだけど、なんか楽しい気がする。
それは、珍しさなのかなぁ。

結婚ビザが欲しくて言ってるのかな?

外国人が日本に滞在するにはビザが必要ですが、主に「学生ビザ」「就労ビザ」「結婚ビザ」があります。
手っ取り早く日本に滞在するため、偽装結婚をする人たちも後をたたないとか。
実際、私たちも入国管理局の審査はかなり厳しいものでした。
その話はまた別で綴ります。

外国人結婚詐欺?
などとよくわからない単語が頭に浮かんだり。
でも私、取られるお金もないし。

私が絶対に失いたくないもの。一つだけ。

私:「私、自分の命より大事な、10歳になる息子がいるんだけど、知ってるよね」

夫:「君の大切なものは僕も大切にする」

そうして私の人生最大の大博打が始まったのでした。

◆結婚してから恋をした

相変わらず何言ってるかよくわからない2人は喧嘩も耐えません。
言葉がどんなに大切なものか痛感しながら、間違った言葉や言い方に腹を立てても仕方ないので、本当は何を言いたいのか推理するようになりました。
本当は何を感じ、何を言いたいのか。一生懸命考えるようになりました。

そして今までどんなに言葉に頼っていたのか、今までこんなに相手の気持ちを考えたことはあったのか考え、深く反省しました。
私は、言葉だけ受け止めて、その真意を考えたことなんてなかったと思います。
相手の気持ちを考えて、ちゃんと思いやりを持って接してたかって言ったら、できていなかったと思います。

夫は、言葉が通じない歯痒さ、それは私とのことだけじゃなく、仕事でもそうだったと思うので、相当なストレスがあったと思います。
言葉がわからない外国で仕事して生活するなんて、本当に大変なことだと思います。
毎日がハプニング続きです。
いつかキレて、全て投げ出して韓国に帰るってなってもおかしくないと思っていました。
そしてそうなっても自分が大丈夫なように、私自身自立していたいと思っていました。
だけど、泣きたい時も韓国に帰りたい時もたくさんあったと思うけど、夫は諦めず、いつも一生懸命でした。

愛情表現は、今まで付き合ってきた日本の男性とは全然違うので最初は戸惑ったけど、彼の本意を探る癖がついているので、気持ちは理解できます。

そうして私は結婚してから、本当に夫に恋をしました。

そして今に至ります。
今では、夫がいないなんて考えられません。
もし日本が嫌になって韓国に帰るって言い出したら、着いて行きます。
今度は私が大変だけど、それもまたありかなと思ったりします。

小さかった息子も二十歳になりました。
今では夫と一緒に晩酌を楽しんだりしています。
息子が、すんなりと夫を受け入れたのもありがたかったです。
言葉もわからなかったけど、息子にも、気持ちが通じたんだと思います。

カプセルサラダ

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